佐賀市松原4丁目6番18号
肥前通仙亭
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肥前通仙亭開館10周年を迎えました。
2020.06.26肥前通仙亭開館10周年を迎えました。
NPO法人 高遊外売茶翁顕彰会
10周年を迎え、売茶翁顕彰会と肥前通仙亭との関係を少しご紹介させて頂きます。
平成22年、佐賀市は佐賀市歴史民俗館周辺の活性化の為に、佐賀市地場産品交流館を新設。その核として、売茶翁発信を入れてはとのお話があり、肥前通仙亭が開館しました。
本会は、平成16年に有志10名で、売茶翁が埋もれていることが勿体ないと、売茶翁顕彰会を発足していました。更なる段階として、売茶翁の発信基地が欲しいと考えていた時期で心が動いた次第です。
しかし、引き受けたものの、当時、佐賀では売茶翁の知名度は皆無に等しく、手弁当で進める中、出る杭は打たれるというのか、心無い声に活動を何度も諦めようとおもいました。しかし、開館1年目には、売茶翁の直筆や資料などが、佐賀出身の売茶翁研究家の方々より、顕彰会に寄贈いただき、売茶翁の発信館としての形が、少しずつ整い始めました。
また、売茶翁のご縁で、宇治の永谷宗円翁顕彰会や、売茶翁が修業した黄檗宗大本山萬福寺、入間や静岡のお茶博物館など、数えきれないほどの交流が始まり、売茶翁を核としたネットワークが広がりはじめました。
さらに、この十年間で売茶翁の発信がこれほど進んだのは、江戸期の天才画家、伊藤若冲と売茶翁との関係が大きかったと思います。活動に大きな追い風となりました。
平成19年、九州国立博物館で開催された「若冲と江戸絵画展」では、一角に売茶翁顕彰会に売茶翁パネル展と共に、煎茶のおもてなし会も開催させていただきました。
その後、京都の相国寺、東京都美術館など、若冲展が開催されるたびに、売茶翁と若冲の関係が次第にクローズアップされ、若冲が描いた売茶翁肖像画も必ず展示されています。 昨年、福島県立美術館で開催されました「東日本大震災復興祈念の若冲展」の図録には、売茶翁と若冲の関係をもっと研究を進めるべきと述べられるまでになっています。
肥前通仙亭を訪れる人は、この10年で、20万人を超えました。肥前通仙亭開館時に、活動を諦めていたら、20万人とお会いすることも無く、20万人に売茶翁発信も出来なかったのだと思うと、感慨深いものがあります。
昨年より、肥前通仙亭10周年企画の準備を進めていましたが、新型コロナで、計画が中断しています。そこで、売茶翁が修業した黄檗宗大本山萬福寺にご相談。一日も早いコロナ収束を願い、写経用紙を肥前通仙亭に無償でご提供いただきました。ご希望の方に、現在、郵送で配布いたしています。写経は凄い反応で、希望の方が多く対応に追われています。
肥前通仙亭開館より10周年。今では、売茶翁は佐賀の宝となったと自負しています。10周年記念としで、肥前通仙亭では売茶翁の真筆や貴重な資料の展示中です。
この機会にぜひご覧いただければ幸いです。